プンクチル日記

3ピースバンドpunkchill(プンクチル)の日常

スティーブ・ライヒ プロジェクト

ばくっす。
先日、スティーブ・ライヒの曲を演奏するプロジェクトに参加しました。
ライヒって名前くらいしか知らないけど面白そう、くらいの軽い動機で参加したが
しっかり難しく、やりがいもあるしで、すごい楽しかったです。

私たち一般の部はワークショップを経て、ハンドクラップの曲をやりました。
AとBに分かれて、手拍子で同じリズムをやるんだけど、
途中から輪唱みたいにずれていき、リズムでハモる状態になり、
最後はまたピタッと合うように作られている。
A面とB面がぎゅんと裏返るような感覚が来るのがおもしろかった。

プロジェクトをまとめている加藤訓子さんの拍手は、たった一発鳴らすだけで
そこらへんに舞っている余計なものが全部ふっとんで
きれいに払われるような音だった。音の説得力がすごい。
適当な一打とかないんだよね・・
いつでも音色をよくすることに集中しているんだなと思った。

そのほか、若手の音楽家たちが15人ほど参加して、ライヒの曲を生演奏したんだ。
マリンバやグロッケンなど鍵盤打楽器、クラベスやボンゴ、オルガンや
ボイスのパートもあった。
全員がビシッとタイミングをそろえて音を鳴らすところが
ほんとかっこよかったです。
邦楽の鼓とかも、空間を切り裂いてパン!となるのが気持ちよいが
ちょっと似ているなと思った。

そしてマリンバって、同じリズムをはてしなく鳴らしていると
倍音が鳴ってきて、鳴らしていない音が自然に聞こえてくるんですよね。
なにかが湧き出ているような音がしてくるんです。
頭の中には、きれいな沸き水の映像が展開する。
シダの葉っぱの生えた岩場の薄暗がりから、きれいな水がたっぷり
こんこんと沸き出ているような。


たむたむたむたむ………

とむとむとむとむとむ…


そのうち自分の境界がなくなって、意識が水そのものになってしまう。

そしてグロッケンは粉雪にふんわりと埋まるような、清潔で厳かで心地よく
サクサクと清らかで、これまた好きだった。


演奏してない音は、聞いている場所によって違う音が聞こえるらしく
他の参加者からは、数をカウントしてる声が聞こえたといった人もいた。
倍音の組み合わせによっては、そういう音になるのかなあ。
録音を聞いたんでは、こうはならない。得難い体験をしました。
定期的に生演奏が聴けたら、めちゃめちゃ整ってスッキリするだろう。
そういうメンテナンスができる場所があったらいいのにな。

 

ばく